Graciasは、奈良のヘナ専門サロンです。2008年の開業から、インド産のヘナだけでサロンを続けてきました。インドのラジャスタン州ソジャット産のヘナ。お湯で溶くと軽いペーストになり、根元に立ち上がりを出しやすく、オレンジ系に発色する。この素材一つで、10年以上、お客様の髪と向き合ってきました。
モロッコ産のヘナをサロンに加えることを決めたのは、それから随分経った後のことです。きっかけはヘナではありませんでした。アルガンオイルでした。
ヘナのペーストに、アルガンオイルを加えてみました。
ある時、ヘナのペーストに少量のアルガンオイルを加えてみました。
塗布したときの質感が変わりました。髪へのなじみ方、流した後の手ざわり、仕上がりの重みのかかり方。ヘナだけのときとは、明らかに違う感触がありました。
ただし、オイルの種類によっては油膜がヘナの染まりを妨げることがある。アルガンオイルは浸透性が高く、ヘナの染まりを邪魔しにくい素材だということも、この過程で確認しました。
試してみて、可能性を感じました。ならば、素材の背景を自分の目で確認しに行こうと思いました。

モロッコへ行こう、と決めました。
アルガンオイルはモロッコを代表する植物オイルです。産地を訪ねるということは、モロッコのヘナとも向き合うことになります。
モロッコ産のヘナは、インド産とは質感が違います。お湯に溶くと粘性が高く、重みのあるペーストになります。発色はレッドオレンジ系で、仕上がりにしっとりとしたまとまりが出やすい。インド産のさっぱりした立ち上がりとは、異なる手応えがありました。
そして現地では、もう一つのことを知りました。
ヘナパウダーの粒子について、私たちはできるだけ細かくしようと考えていました。しかし実際には、細かすぎる粉は粘性成分の劣化が大きく、トリートメント効果を失ってしまうという問題があります。モロッコの人々は、目の荒い部分にこそ粘性成分が含まれていると教えてくれました。私たちは、売りやすいという理由だけで、一番大切な部分を取り除いていたのです。
同じ産地の素材を、一つのシリーズに整える。
産地を自分の目で確認したアルガンオイルと、同じモロッコで育ったヘナを組み合わせる。そこにシャンプーとトリートメントを加えて、ホームケアの流れとして整えたのがSaharaシリーズです。
インド産ヘナとモロッコ産ヘナの両方をサロンに置くことになったのは、どちらが優れているからではありません。髪質や仕上がりの好みによって、合うものが変わる。その選択肢を持てることに、専門店としての意味があると考えています。
Saharaシリーズの構成
| 商品 | 役割 |
|---|---|
| サハラモロカンヘナ | モロッコ産ヘナ。しっとりとしたまとまりが出やすい |
| サハラオーガニックアルガンオイル | ヘナとの相性が高いモロッコ産オイル。染め前後の質感調整に |
| サハラアルガンシャンプー | アルガンオイル配合。ヘナ後の髪をやさしく洗う |
| サハラアルガントリートメント | アルガンオイル配合。洗髪後のまとまりを整える |
モロッコで実際に何を見て、何を判断してきたか。産地の話は、次のジャーナルで続けます。